挿絵構図デザイナを使って、ChatGPTで狙った構図の挿絵を生成する方法
挿絵構図デザイナは、キャラクターを3Dの人形で並べて構図を決め、生成AIに渡す指示書の画像(参考シート)を書き出す道具です。小説エディタの拡張機能として本文の段落から開けるほか、ブラウザで単独で開くこともできます。インストールもログインも要りません。
単独起動用のURL:https://unnamed-editor.pages.dev/pose-doll/
人間の女の子と猫の獣人の2人が、水に沈んだ街の橋を歩く場面を、挿絵構図デザイナで組み立てて、生成AI(この記事ではChatGPT)に一枚絵として描かせるまでを、最初から最後まで順番に説明します。最後は自分のキャラクターの設定画(キャラクターシート)を使って、オリジナルのキャラクターで描かせます。
この機能について
参考シートはキャラクターの位置・姿勢・向きなどの構図を伝え、キャラクターシートはキャラクターの外見だけを伝えます。2つを組み合わせて、構図どおりに自分のキャラクターが並ぶ一枚絵を描かせます。
全体の流れは次のとおりです。
1. キャラクターを置く 2. 背景を置く 3. ポーズを付ける 4. カメラを動かす 5. 設計書を出力する 6. オリジナルキャラクターで描かせる
この記事で使う素材
この記事の例では次の3枚を使います。ご自分の素材がある方は、読み替えてください。
・イメージボード
水没した街の背景の候補が5枚並んでいます。背景画をつくる時に、この中から1つを選びます。(ご自分で用意するものです。背景画をすでにお持ちなら、不要です。)
・少女のキャラクターシート
正面・側面・背面の全身図と、顔、持ち物が並んでいます。
・猫獣人のキャラクターシート
全身図・顔・持ち物が並んでいます。
生成AIへの指示は思考の深さを最も高い設定(ChatGPTでは入力欄の右下の「Extra High」)にして出します。細かい指定を守らせるためです。この記事の生成はすべてこの設定で行いました。
注意: 生成される絵は同じ指示でも毎回変わります。この記事に載せた絵と画面は、実際に生成して得られた一例です。
手順1 キャラクターを置く(人間の女の子と猫の獣人)
まず、描かせたい2人を置きます。1人目は人間の女の子、2人目は猫の獣人です。
①「+キャラ」を押す
画面の左上にある帯の「+キャラ」を押します。
②属性ウィンドウが開く
人形が1人、画面の中央に立ちます。上の帯に「人間1」のボタンが出て、画面の左に「属性: 人間1」の窓(属性ウィンドウ)が開きます。体型や名前は、この窓で決めます。
③体型を「女性」にする
体つきの欄の「体型: 男性」を押すと、一覧が開きます。一覧から「女性(約160cm)」を選びます。身長も約160cmになります。
④名前を「少女」にする
同じ窓の「名前」の欄にある「変更…」を押します。「キャラの名前」という入力欄が出るので、「少女」と入力して「OK」を押します。名前はあとで渡すキャラクターシートの呼び名に合わせておくと、生成AIが取り違えにくくなります。
⑤1人目ができたことを確かめる
これで1人目ができました。体型が「女性」、身長が「160cm」になり、上の帯のボタンが「少女」に変わりました。
⑥右の欄の「種族」を開く
2人目は、種族から猫の獣人を選んで足します。画面の右側にある欄の「種族」のボタンを押します。
⑦「猫の獣人」を探して選ぶ
種族の欄の検索欄に「猫の獣人」と入力します。下に出た「猫の獣人」の項目を押して選びます。
⑧2人目に猫の獣人を足す
検索欄の下の「キャラとして足す」を押します。猫の耳としっぽがついた新しいキャラクターが、2人目として足されます。足したキャラクターは自動で選ばれ、属性ウィンドウもそのキャラクターに切り替わります。(くわしくは「種族を選びたい」をご覧ください。)
⑨2人目の名前を「猫獣人」にする
属性ウィンドウの「名前」の欄の「変更…」を押して、手順④と同じように2人目の名前を「猫獣人」にします。参考シートにも、猫の獣人の体つきが書かれます。
手順2 背景を置く
橋の上を歩く場面にするので、橋の背景を置きます。ここで置いた橋はあとで生成AIに描かせる背景画の骨組みになります。
①背景集で「橋の上」を探す
画面の右側にある欄の「背景集」のボタンを押します。検索欄に「橋の上」と入力すると、「背景セット:橋の上」が出るので、押して選びます。
②「シーンに足す」を押す
検索欄の下の「シーンに足す」を押します。
③橋が仮に置かれる(点線)
橋の欄干と柱が点線で仮に置かれます。このとき、画面の上に「シーン配置確定(Enter)」と出ます。この点線はまだ決まっていない仮の置き方です。
④Enterで橋を確定する
キーボードの Enter を押す(または画面上の「シーン配置確定(Enter)」を押す)と、橋が確定して、2人の周りに置かれます。
背景画をすでにお持ちの方は、この手順を飛ばせます。その場合は、手順4で、背景画と同じ向きから見るように視点を合わせてください。
手順3 ポーズと視線を付ける
ただ立っているだけのキャラクターでは、絵もただ立っているだけになりがちです。何かをしている場面になるように、ポーズを付けます。この記事では少女は歩き、猫獣人は歩きながら、額に手をかざして遠くを見ます。まず少女から付けます。ポーズを付けたあとで、視線も決めます。
①少女を選ぶ
上の帯の「少女」のボタンを押して、少女を選びます。
②ポーズ集で「歩く」を探す
右側の欄の「ポーズ集」のボタンを押します。検索欄に「歩く」と入力して、一覧の「歩く」を押して選びます。
③少女に「歩く」を適用する
検索欄の下の「適用:」の右にある「全身」を押します。少女が歩く形になります。属性ウィンドウの「何をしている」の欄にも「歩く」と入ります。
④猫獣人を選んで、手をかざすポーズを探す
次に、猫獣人にポーズを付けます。上の帯の「猫獣人」のボタンを押して選びます。ポーズ集の検索欄に「片手を額にかざして遠くを見る」と入力して、出てきた項目を押して選びます。
⑤猫獣人に手をかざすポーズを適用する
「全身」を押します。猫獣人が片手を額にかざして遠くを見る形になります。
⑥猫獣人の下半身だけを「歩く」にする
猫獣人に歩く足の形も付けます。ポーズ集の検索欄を「歩く」に書き換えて、一覧の「歩く」を選び、今度は「下半身」を押します。上半身は手をかざしたまま、下半身だけが歩く形になります。
⑦猫獣人の視線を「注視点」にする
次に、猫獣人の視線を決めます。上の帯の「猫獣人」のボタンで猫獣人を選んだまま、左の属性ウィンドウの「視線:」の行を見ます。「正面」「カメラ」「注視点」「キャラ…」の4つが並んでいます。ここでは遠くを見る猫獣人なので、「注視点」を押します。
⑧注視点の点を、見たい先へ動かす
「注視点」を押すと、猫獣人の頭の近くに青いひし形の点が出ます。猫獣人はこの点を見ます。点をドラッグすると、見る先が変わるので、遠くを見ているように動かします。ほかの選び方は、「正面」が顔の向きのまま前を見る、「カメラ」が絵を見る人のほうを見る、「キャラ…」が一覧から選んだキャラクターの顔を見る、です。(くわしくは「視線を設定したい」をご覧ください。)
⑨少女の視線を「注視点」にする
続けて、少女の視線を決めます。少女が猫獣人のほうを見るようにします。上の帯の「少女」のボタンを押して少女を選び、属性ウィンドウの「視線:」の行の「注視点」を押します。少女の頭の近くにひし形の点が出ます。
⑩少女の視線を、猫獣人の顔に付ける
そのひし形の点をマウスでつかんで、猫獣人の顔までドラッグして離します。点が猫獣人の顔に吸い付いて、状態表示に「少女の目線を猫獣人の顔に付けました(相手が動くと目線もついていきます)。」と出ます。少女の目から猫獣人の顔へ点線が伸び、少女が猫獣人のほうを見ます。
手順4 カメラを動かす
キャラクターと背景を、絵にしたい向きから見るように、視点を動かします。背景画を使う時は、背景画と同じ向きになるように合わせます。操作は3D表示の上で行います。
①ドラッグで視点を回す
3D表示の何もない所(背景)をマウスでドラッグすると、視点が回ります。この図のように、2人が重なって見える向きは、絵でも2人が重なってしまうので避けます。
②ホイールで拡大・縮小する
3D表示の上でマウスのホイールを回すと、拡大・縮小できます。
③Shift+ホイールで少しずつ動かす
近づきすぎる時は、Shiftキーを押しながらホイールを回します。1回の回転で動く量が小さくなり、少しずつ動きます。
④W・A・S・Dで視点を移動する
視点を前後左右へ動かしたい時は、3D表示の何もない所を一度クリックしてから、キーボードの W・A・S・D を押します。W が前、S が後ろ、A が左、D が右です。Shiftキーを押しながらだと、速く動きます。(くわしくは「視点を動かしたい」をご覧ください。)
⑤2人がはっきり見える視点で止める
①〜④を繰り返して、2人が並んで見える向きにし、2人がはっきり見える位置で止めます。
手順5 設計書を出力する
構図ができたので、生成AIに渡す資料を書き出します。
①「設計書」を押す
上の帯の左から3番目にある「設計書」を押します。
②参考シートが保存される
参考シートの画像(と、SMPL-Xのファイル)が保存されます。保存ではなくコピーになる設定の時は、「設定」の「設計書のボタン」で、「保存」に切り替えてください。参考シートには、キャラクターの名前・位置・姿勢・向きなどが、1枚にまとまっています。この記事では参考シートの画像だけを生成AIに渡します。
手順6 オリジナルキャラクターで描かせる
ここからは生成AIに渡して、自分のキャラクターで一枚絵を描かせます。まず背景を1枚の絵にしておき、参考シートと背景画に、キャラクターシートを添えて、一度に描かせます。
手順6-1 背景画をつくる
背景を先に1枚の絵にしておきます。背景画をすでにお持ちなら、この手順は飛ばして、お持ちの背景画を使ってください。
①参考シートとイメージボードを渡して、背景画を頼む
ChatGPTを開き、参考シートの画像とイメージボードを添付します。入力欄に「構図設計書のオレンジ枠を完成画像の絶対的な構図基準として扱い、指示と設定を完全遵守し、一枚絵のイラストを作成してください。:背景は各ビルへの連絡橋をイメージとして。キャラは描かず背景画だけを作成してください。」と入力します。入力欄の右下が「Extra High」になっていることを確かめて、送信します。イメージボードの5つの候補から、使う背景を指示文で選び、「イメージとして」と書いて、キャラクターは描かせないようにしています。
②背景画ができる
背景だけの絵ができあがります。橋の上から奥を見る向きで、橋の上にキャラクターが立つ場所が空いています。この背景画は、イメージボードの「各ビルへの連絡橋」の絵を元にしているため、元の絵にかなり近い仕上がりになります。この絵を、あとで「背景画」として使います。
手順6-2 キャラクターシートを添付して描かせる
新しいチャットで、参考シートの画像・背景画・2人のキャラクターシートの4つを添付します。
①4つを添付して、指示文を送る
入力欄に「構図設計書のオレンジ枠を完成画像の絶対的な構図基準として扱い、指示と設定を完全遵守し、一枚絵のイラストを作成してください。」とだけ入力します。入力欄の右下が「Extra High」になっていることを確かめて、送信します。キャラクターの位置や背景のことは書きません。
②できあがった絵を確かめる
2人はそれぞれのキャラクターシートの服装で、背景の橋の上にいます。猫獣人は片手を額にかざして遠くを見て、少女は猫獣人のほうを見ています。キャラクターの位置と、猫獣人が手をかざす形が、再現されました。
補足
- 背景画をすでにお持ちの時は、手順2と手順6-1を飛ばせます。お持ちの絵を「背景画」として使い、手順4ではその絵と同じ向きになるように視点を合わせてください。
- この記事ではSMPL-Xのファイルを使っていません。参考シートの画像だけで、生成AIに構図を伝えられます。
- 指示文にキャラクターの左右の位置や向きを書き足さないでください。プラグインで決めた構図より、文字が優先されることがあります。
- 構図がずれた時は、同じチャットで直させず、新しいチャットでもう一度、同じ物を添付して指示してください。
- キャラクターの名前がキャラクターシートの名前と違うと、生成AIが取り違えることがあります。
- 画面の左下に「知らせ」が出ることがあります。関節に無理がかかっている目安の表示で、そのまま書き出して使えます。
- 生成AIサービスの画面は更新されることがあり、ボタンの名前や位置が、この記事と違う場合があります。
- 生成画像の利用条件(商用利用・公開)は、ご利用の生成AIサービスの利用規約に従ってください。